通信(第79号)
「土筆でて 雨上がりの風 生ぬるく」
「さくら咲き 書持つ門出 師と友と」
「コロナ来て 白き顔並ぶ さくら宴」
こんにちは、おKayuです。
アクセスしていただきありがとうございます。
昨月22日、春一番が関東地方に吹きました。昨年より15日も早かったそうです。
今年は暖冬で花粉飛来も早まるとの予想でしたが、今は新型コロナウイルスに戦々恐々としています。
どれほどの感染拡大があるのか、とにかく予想も出来ない状況に困惑しているのは国民ですよね。
新学期もオリンピックもどうなるのでしょう。
国・行政の的確かつ早急な対応を、もうそろそろちゃんとしてほしいと誰もが思っていることでしょう。
さて、もうすぐひな祭りです。
ひな飾りは宮中の婚礼の様子を表わしたものだそうですが、地方によって飾り方や道具に違いがあるようです。
桃の節句は水にまつわる行事なので、お雛様は二月雨水の頃飾って、今月啓蟄あたりを目安にしまうのが吉だそうです。
また、三月は「啓蟄、春雷、東風、水温む、彼岸桜、土筆」などの季語があり、行事も13日の東大寺二月堂「お水取り」など、暖かな、春遠からじと感じるものがありますね。
春は別れの季節です。
学校を卒業する方、職場が替わる方、仕事を終え職場を去る方など、さまざまな思いがあるでしょうが、出会いの季節を楽しみに今はちょっぴり感傷に浸るのもいいかもしれませんね。
そして、希望あふれる新年度を迎える準備を怠りなくしておくこと、年度末の雑務に追われながらも、ぜひしっかりとやっておきましょう。
今月も、二十四節気(にじゅうしせっき)、七十二候(しちじゅうにこう)の時節の紹介をしましょう。
三月の二十四節気は、『雨水』『啓蟄』『春分』です。
雨水(2/19~3/5ごろ)…「立春」から15日目にあたる「雨水」は、降る雪が雨へと変わり、雪解けが始まるころのことをいいます。
野山の雪がゆっくりと溶け出すと、凍てついた田畑が潤いを取戻し、いよいよ畑仕事の開始も間近となります。
啓蟄(3/6~3/20ごろ)…ひと雨ごとに春が近づくそんな気配が感じられる頃、土の中で冬ごもりしていたいろいろな虫や生き物たちが、穴を啓いて地上に這い出してきます。
春の雷がひときわ大きく鳴り、まだまだ寒い時期ですが、優しい日差しの中、人も生き物も心を弾ませる様子がうかがえます。
春分(3/21~4/4ごろ)…春分は太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の 時間がほぼ同じ長さになります。
このことから、二十四節気では大きな節目の日であり、現在でも「春分の日」は自然をたたえ、生き物を愛しむ日とされています。
そして、二十四節気をさらに3つに分けたものを七十二候といい、暦区切りを表現しており、例えば春分(3/21~4/4ごろ)は、以下のようになります。
- 「初候」雀始巣―すずめ、はじめてすくう
- 「次候」桜始開―さくら、はじめてひらく
- 「末候」雷乃発声―かみなり、すなわちこえをはっす
七十二候の一部を紹介すると
「草木萌動(そうもく、めばえいずる)」は、やわらかい春の日差しの中、潤った土や草木から、淡い緑の新芽が出始めること。
新しい命が芽生える時を意味しています。
「蟄虫啓戸(すごもりのむし、とをひらく)」昔の人は、冬ごもる虫たちが雷の音に驚いて這い出してくると考えていたようで、春雷のことを「虫出しの雷」と名付けたりもしたようです。
「桜始開(さくら、はじめてひらく)」各地からさくらの便りが届くと、本格的な春の到来。桜は、つぼみの愛らしさ、満開の壮観さ、また散りゆく姿も風情があるものですね。
二十四節気に馴染がなくとも、あらためて手紙で書く時など、時候の挨拶を考えたり、調べたりすることがあるのではないでしょうか。
「立春」など二月の中頃にあり、私たちは暦の上では…と前置きして使います。
なんでこんな時期にと不思議に思いますが、旧暦であることと、季節の先取りと捉えると、納得がいきますよね。
事項暦を見る愉しみが増えることを願っています。
*参考文献:高月美樹監修「にっぽんの七十二候」株式会社枻(えい)出版社
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