塾(第14回)
栄養価計算で減塩
アルゴ会の会員から「料理の実態にあった栄養価計算ができませんか?」と相談がありました。私が提案したのは「食品に廃棄率を持たせたら実態に近い栄養価計算ができるのでは」ということを話しました。
四訂成分表の時代でしたが現在にも引き継がれています。作成した「五訂成分表(増補)」は登録食品数5,164品ありますが、その中の250品目について下記のような廃棄率を入れて登録しました。水や砂糖、サラダ油等を廃棄率(%)0の他に25、50、75を登録しました。
食品No | 食品名 | 廃棄率% | 使用量g | 可食量g |
---|---|---|---|---|
0300310 | 砂糖 | 0 | 10 | 10 |
0300325 | 砂糖(25%) | 25 | 12.5 | 10 |
0300350 | 砂糖(50%) | 50 | 15.0 | 10 |
0300375 | 砂糖(75%) | 75 | 17.5 | 10 |
10.13.12 「みかんン入りサラダ」を「廃棄率25%」で計算すると
食品No | 食品名 | 廃棄率% | 使用量g | 可食量g |
---|---|---|---|---|
0631200 | レタス | 2 | 25.51 | 25 |
0606500 | きゅうり | 2 | 16.33 | 16 |
0703500 | みかん(缶詰、果肉) | 0 | 10 | 10 |
1400525 | サラダ油(25%) | 25 | 3.73 | 2.8 |
0300325 | 砂糖(25%) | 25 | 0.27 | 0.2 |
1701425 | 塩(25%) | 25 | 0.29 | 0.22 |
1706425 | 白こしょう(25%) | 25 | 0.03 | 0.02 |
1701525 | 酢(穀物酢)(25%) | 25 | 1.33 | 1 |
ドレッシングの栄養価計算を通常(廃棄率0)で計算すると
食品No | 食品名 | 廃棄率% | 使用量g | 可食量g |
---|---|---|---|---|
0631200 | レタス | 2 | 25.51 | 25 |
0606500 | きゅうり | 2 | 16.33 | 16 |
0703500 | みかん(缶詰、果肉) | 0 | 10 | 10 |
1400520 | サラダ油 | 0 | 3.73 | 3.73 |
0300310 | 砂糖 | 0 | 0.27 | 0.27 |
1701410 | 塩 | 0 | 0.29 | 0.29 |
1706410 | 白こしょう | 0 | 0.03 | 0.03 |
1701500 | 酢(穀物酢) | 0 | 1.33 | 1.33 |
二つの料理の栄養素を比較すると
No | 料理No | 料理名 | kcal | kjul | 植脂 | 炭水化物 | Namg | E効力 | 食塩 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10.13.12 | みかん入サラダ(25%) | 38 | 161 | 2.8 | 2.9 | 87 | 0.7 | 0.2 |
2 | 10.13.11 | みかん入りサラダ | 46 | 198 | 3.7 | 3 | 114 | 0.9 | 0.3 |
塩分が0.1g、ナトリウムが27減ることがわかります。
さらにエネルギーも減少することがわかります。25%が適当でない場合は10%で計算することもできます。
より実態に合わせた栄養価計算をしたいと思って提案し作成しました。
登録する食品はドレッシングで使用すると思われる「玉ねぎ、にんじん等の野菜類、各種油、調味料・・・」等々50品目以上になってしまいました。50品目×5種類=250品目になりますが一度登録すると退職まで使えますので時間があるときに登録してみてはいかがですか?
参考までに
アルゴ会では四訂、五訂、五訂増補、七訂と成分表が変わっても自動に食品変換コード表を作成し、プログラム処理するので全て移行は自動で計算できる仕様にしています。