通信(第63号)
月々に 月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月
- 三の月『十日夜』 -
秋も深まり、澄み切った青空がだんだん冬空に変わってゆく季節ですね。
夜空の月を愉しむ「お月見」も最後になります。
もちろん、満月はこれからも月に一度は見られるのですが…。
それでは、前回に引き続き今月も「お月見」のお話をしましょう。
日本でいうお月見は、『十五夜』『十三夜』『十日夜』この3つが代表的なものです。
『十五夜』は中秋の名月ともよばれ有名ですね。
『十三夜』は十五夜の次に美しい月だといわれていて、これも昔から大事にされてきました。
また、どちらか一方しかお月見をしないことを「片見月」「片月見」といって縁起が悪いとされたようです。
さて、あまり馴染がない『十日夜』とは何か。
もともとは、稲刈りを終え田の神様を見送る行事で旧暦10月10日に行われていた収穫祭のことをさしています。
お月見が中心ではありませんが、十日夜には、田の神様の化身とされているかかしにお供え物をしたり、かかしと一緒にお月見をする風習がありお月見との関わりがあるのです。
こうして十五夜、十三夜、十日夜をみてみると、風情を愉しむだけではなく、収穫と密接な関わりがあることがわかります。
古来より月と太陽は陰と陽の象徴であり、月は「お陰さま」の心に通じると考えられてきました。
収穫物は生きる糧なので、支えてくださる物事や力添えに対し、お月見をしながら感謝をするという心持が必要だったのでしょう。
ちなみに今年の十日夜は、11月17日です。
お月見の他に、月の呼び名もいろいろあり月の満ち欠けによる名前もあり、なかなか興味深いものがあります。
秋の夜長お調べになってみるのもいいのでは。
さて今月も、二十四節気(にじゅうしせっき)、七十二候(しちじゅうにこう)の時節の紹介をしましょう。
十一月の二十四節気は、
霜降(10/23~11/6ごろ)・・紅葉が最盛期を迎えるころ、木の実や完熟した果物に鳥たちが集まり、恵みの秋を人も生き物も享受します。
露が霜に変わると冬の足音が近づいてくるのを感じながら、十三夜の月を愉しみ、しばし穏やかで幸せな季節を過ごしましょう。
立冬(11/7~21ごろ)・・立冬とは冬が始まるころ、色づいていた山の木々は次第に色褪せ、冬枯れの景色へと移り変わります。
早いところでは初雪の知らせも聞こえてきて、寒さに備え冬支度をはじめましょう。
小雪(11/22~12/ 6ごろ)・・寒さが増し、雨がそろそろ雪に変わりはじめ冬が深まっていきますが、冬本番はもう少し先。
旧暦では小雪の時期にあたる10月を「小春」と呼び、ふと訪れる春のように暖かい日を「小春日和」といいます。
そんな中、山で積もった雪が風で舞う「風花(かざはな)」が見られる不思議な季節。
*参考文献:高月美樹監修「にっぽんの七十二候」株式会社枻(えい)出版社
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おいしい味、見つけた!
神保町 如水会館 クラシック音楽と日本料理の饗宴
先週、如水会館で行われた「瀬崎明日香ヴァイオリンコンサートと東京会館和食総料理長 鈴木直登」の音楽と料理の饗宴を楽しんできました。
最初の1時間はバイオリンとピアノ(エマニュエル・ジュトロッセ)のコンサートを聞き、その後1時間半ほどお料理を堪能しました。
お料理の一部を紹介します。(yukita)
1.前奏曲肴
・鮑
・海老
・帆立貝
・水晶かけ
海の幸はうま味がいっぱい!
2.味の宝石箱<瀬崎明日香の世界>
・五線譜蒲鉾 ・長芋雲丹焼き
・裏白ごぼう ・磯辺丸十
・二色豆腐 ・月の光
・バスクの香り
食べるのがもったいない感じで、一つ一つこれは何かな?と確認しながらいただきました。
3.模擬店コーナー
・すき焼き二重奏
肉が柔らかく、葱も甘くて何皿でいけそうな
感じでした。
・しゃぶしゃぶ三重奏
大好きなごまだれで頂きました。
肉がとろり・・・満足!
・江戸前天ぷら
鱚や舞茸、南瓜、なす・・・知り合いの板前さんから(アメリカ人で日本人とのハーフ。今、修行中)いっぱい食べて行ってください~と言われました。
・江戸前すし
まぐろ2種とひらまさです。
やはり、鮪はおいしい~
4.テーブルコーナー
・秋野菜の煮物
・昆布料理
野菜はクラッシックを聞かせて育てました。
甘く、やさしい味わいでした。
昆布は老舗「奥井海生堂」の昆布を使用。
肉厚で香りも強く、濃厚な味わいでした。
・蛸焼き風
蛸焼きの中がとても柔らかく、明石の蛸の食感を思い出しました。
5.デザート
・日本一のアップルパイ
りんごの程よい甘さとしっとりとした食感が、しっかりと別腹に収まりました。