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知恵袋(34号)

今が旬のしらすと大根の組み合わせはNG?

先日鎌倉のグルメを特集したTV番組で、今が旬の「しらす」と「大根おろし」が取り上げられていました。
旬の食材を前に出演者から「美味しそう」「この間食べました」などの会話が聞こえてきました。
ほんとにおいしそうでした。

ところが、その夜の健康情報番組では「しらす」と「大根おろし」の組み合わせはNGと言う内容での放送がありました。
NGの理由は「しらすに含まれる血圧降下の働きを、大根に含まれる酵素が阻害してしまうから」といった内容だったと思います。
偶然見たので聞き流してしまい、正確には分かりませんがそんな内容でした。

この組み合わせについて私は、大根に含まれる「カリウム」がシラスの塩分排出を促すと考えて、生活習慣病の予防に役立つと思っていたのですが、この番組をきっかけにいろいろ調べているうちに少し考え方が変わりました。

画像の説明
しらす大根

番組ではゲスト達が口々に「その組み合わせが一番良いと思っていたのに・・・」、「私たちは変な組み合わせで食べていたんだー・・・・」、「体にNGな組み合わなの?」などワイワイガヤガヤ騒然となっていました。
電話が鳴ったので、その後はどうなったのか観ていないのでわかりませんが、NGでなくなる食べ方の紹介とか説明があったのでしょうね。

そこで食べ合わせの何が問題なのかを詳しく調べてみると

  • 1.しらすの血圧降下作用がある物質は『必須アミノ酸である「リジン」』
  • 2.大根に含まれる「リジンインヒビター」という抗体はリジンの吸収を阻害する物質

ということが分かりました。
要するにしらすの「血圧降下作用」が大根の抗体によって抑えられるということが体にNGということだった訳です。
これって、今はあまり問題視されていませんが、食品添加物や残留農薬などはNGと拒否するのと同じ感覚だなあと、少し違和感を覚えました。
重箱の隅をつつくような感じで、この組み合わせで食べたら毒なのですよと一方的に決めつける・・・・私ように番組の途中までしか見なかった人は、そういう印象を受けてしまう放送でした。

リジンは魚類をはじめ肉類、大豆などいろいろな食品に含まれていて体の成長を促したり、体の修復を担うなど、重要な役割(必須アミノ酸)を果たしていることはご存知ですよね。
一つの現象を捉えてNGというのが正しいことなのか、私は疑問に感じます。
化学的には正論なのでしょうが、現実の食生活を考えるとそんなことを理由にしてしらすと大根を食べなくなるほうが問題なのではないでしょうか。
国民的な食べもの「秋刀魚の塩焼きに大根おろし」も同じ理由からNGになってしまいます。
まして解決策がある食べ合わせなのに、そのことに触れないのも問題だと思いました。
現在の日本人の食生活は魚の摂取量が減ってDHA、EPAの摂取も減少していることが問題になっているのに・・・・こんな番組がNGです。(途中までしか観なかった私が言うことではないかな)
      
私には、まるで化学者の研究成果がお手柄みたいな・・・・一つの現象がさも食べてはいけないという感じを見ている人たちに抱かせるようなそんな気がしてしまいました。
そこに医者や栄養士がいれば展開も違ったことだと思いましたが、「ねえねえ、昨日TVでしらすと大根おろしの組み合わせはNGだったと言ってたの“知ってる?”」そんな会話をする人たちを想像してしまいました。
試食会の時期でもあり、にわか栄養学者から質問されたら嫌ですよね。
情報は独り歩きしていきますので対応する立場の人はいろいろアンテナを張っていなければならないので疲れますよね。

持論ですが「YesかNoかは学者論争」です。
昔、消費者運動の対応を任されていた時期(全国消費者運動の会長や支援する学者などそうそうたるメンバーがその当時いました)洗剤(界面活性剤)が有害ということで石鹸に切り替える運動が区民、労働組合(調理師)から訴えられ議会対応したことを思い出しました。
結論から言うとある大学教授の論文が反対運動に寄与していたこと、TVなどのマスコミもその論調でしたので対応に苦慮したことを今でも忘れません。
話すと長くなるので止めておきますが何かインパクトのあることを放送したいというマスミの手段が今回も透けて見えました。(今、水素水がまさにその状況です)

話を元に戻すと大根との組み合わせで食べる「ぶり大根」も駄目なのでしょうか?
実は大根に含まれる「リジンインヒビター」は加熱調理の過程で変性、不活性化してしまうためリジンの吸収が妨げられなくなるのでこの場合はNGでないこと、生の大根としらすに酢を加えることで加熱する効果があります。
番組でもそこに触れたのでしょうか?
最後まで見ていなかったので。

今回の「知識(情報)」は生活に取り込んで「知恵」とするため普段使っている「醤油ドレッシング」をかけて食べることにしました。醤油の量も抑えることができ一石二鳥でした。

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いつもの「オリーブ油と醤油ドレッシング」で

画像の説明
薄味で醤油より美味かったです

そういえば女優さんが通う日本料理店で「秋刀魚の塩焼き」に生の山葵がついてくると雑誌に書かれていました。
早速真似てみました(生山葵でなく)切り山葵入り山葵(チューブに入っている)で食べたのですが、秋刀魚が甘く感じられたのは驚きでした。
山葵との相性がこんなに良いのもびっくりしましたが醤油も使わないなんて・・・なにか得した気分になりました。一度お試しあれ。

これからお蕎麦もいいですよね。
そばつゆに溶かした山葵と冷たいそば。
ある山の中のそばの名店で女将さんに教わりました。
「おろした山葵はそばにかけて食べるのが通なんですよ」とこの日から通ぶっていますがこちらもお試し下さいネ。

その他にも組み合わせに問題があるといわれているのは

  • わかめとねぎ
  • 秋刀魚と漬物
  • 納豆と卵
  • ビールとフライドポテト
  • バターとハム、ウィンナーなどの加工品
  • ベーコンとほうれん草
  • ほうれん草とゆでたまご
  • 枝豆とチーズ

など、以上の組み合わせもNGと言われています。
調べてみてみますか?
それとも私がこの組み合わせの解説を連載でもしましょうか?
但し要望があれば・・・ですけどね。

独り言 いろいろな健康番組を気にして見ていますが最近は数が多いのとその放送時間に見たい番組が重なることも多いので、VTRにため込んでいます。
なかなかゆっくり見る時間が無いので早送りで見ることになってしまいます。
そして「疑問があったら調べる」の繰り返しです。
仕事がらTV放送後の内容について問い合わせもあったりしますので出来るだけ見るようにしています。

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