知恵袋(15号)
炭水化物抜きでは美女になれない
炭水化物抜きダイエット、糖質制限ダイエットなどは日本だけでなく欧米でも流行りました。
元々はアメリカの循環器系開業医である、ロバート.C.アトキンス博士の考案した糖尿病食をアレンジしたダイエット法です。
アトキンス博士の著書『Dr. Atkins' New Diet Revolution』の中に、詳しい内容が記述されています。
このダイエットは炭水化物であるご飯、精製された小麦粉、砂糖の摂取を制限し減量や体質改善を目指すことです。
減量するメカニズムとしては、現在日本で流行している低インシュリンダイエットやGI値に配慮した方法でダイエットを行うものです。
アトキンス式ダイエットでは、炭水化物抜きという表現ではなく、低炭水化物(ローカーボ)と呼ばれています。
簡単に言うと、ご飯・パン・うどん・パスタ・などの主食を食べなければ他の物はいくらでも食べて良いというものです。
当然ながら主食以外にもお菓子や砂糖、芋等も制限していく必要があるのですが、TVなどでは触れられていないこともあります。
あなたの周りでこのダイエット法にトライした人はいますか?
見た目が痩せた人はいるかもしれませんが、その人は健康で美しいままですか?
確かに、白い砂糖や精製された穀類をいっぱい食べることは、血糖値を急激に上げるので、ダイエットや美容の敵になります。
ダイエットとしては、まったく炭水化物を摂取しないこの方法はお勧めできるやり方ではありません。
炭水化物を摂取しないと満足感を得られないことから、逆に炭水化物を食べ過ぎてしまいダイエットを中断することになります。
充分な炭水化物を食べると、セロトニンという化学物質が脳から分泌され、食後に満腹感が得られます。
加えて、特に未精製(白米でなく五穀米等)のものなら、ビタミンやミネラルと食繊維を含み、ダイエットや美肌の効果にもつながります。
また、炭水化物を摂取しないとそのエネルギーをたんぱく質と脂質で補うことになります。たんぱく質をたくさん摂ることになると、消化、吸収に負担がかかるので、多くの酵素やビタミンを使ってしまうことにもなり、肌まで行き届かなくなりますね。
精製していない炭水化物を適量摂り、満足感を得ながらバランスよく食べることが、ダイエットと美容への近道です。
毎日の生活の中で炭水化物をこれしか食べなかったから、たんぱく質と脂質はこのくらい食べようなんて、いちいち計算する人はいませんよね。
ましてそこに消費エネルギーも考慮しなくてはいけない計算なんて難し過ぎます。
もしも誰かに「このダイエットをしてみたいのですが、どんな点に注意したら良いですか?」
と聞かれた時、さあ、あなたならなんて答えますか?
私なら、専門家(医師や栄養士、トレーナー等)に相談してくださいと答えます。
それでも納得してもらえずアドバイスを求められた時は、こういうでしょう。
- 注意1 糖質の多い食材を少なくする。
(ご飯、パン、麺類、芋類、果物、砂糖のはいったお菓子、飲料を今までの1/2程度) - 注意2 サラダや野菜、おかず(肉、魚、卵、大豆製品)は制限しないで食べても良い
- 注意3 1日に必要なエネルギーのうち、半分程度は炭水化物から摂取する。
- 注意4 アルコールのエネルギーも計算する。
この4つの注意点を守りながら期限を切ってやってみる。
但し、体調不良になったら中止する。
そして私の実体験を読んで判断して頂きます。
詳しくは「コラム」の『糖尿病を克服したダイエットの達人』に掲載していますので参考にしてください。
過去の掲載内容は次のとおりです。
- 第1回『回想・・・糖尿病との診断・・・その後の戦い』
- 第2回『糖質を多く含む食品』
- 第3回『野菜から食べる理由は・・・・その前に』
- 第4回『あなたの「適切な糖質量」と「基礎代謝量」は』
- 第5回『20才の体重を基準に10kg以上太ったら・・・』
- 第6回『これまでのまとめ・・・・その前に野菜って』
- 第7回『実行できないという理由』
- 第8回『すぐ実践「家でできる運動」』
- 第9回『基本に戻って三大栄養素の働きについて』
- 第10回『食物繊維の働きについて』
- 第11回『最終号』