知恵袋(13号)
卵は女性を美しくする?
調理が簡単で手に入りやすい卵には、良質なたんぱく質が多く含まれています。
この良質なたんぱく質は肌や筋肉のもとになります、同時に美肌に効く抗酸化成分も含まれています。
抗酸化成分は目、髪、爪などを作るのに役立っています。
また、卵はビタミンやミネラルも豊富含まれていて、いいことずくめの食品ですね。こうして考えると、卵は女性にとって最も必要(必須)な食品と言えそうですね。
できれば、放し飼いの自然に近い環境で育てられている鶏の卵が良いのですが・・・・。
いいことづくめの卵ですが、一方でコレステロール値を上げるとも言われています。これは本当なのでしょうか。
卵に含まれるコレステロール量は1個あたり約210mgです。
他の食品と比べて多く含んでいます。
しかし卵は、前にも述べたようにたいへん栄養価の高い食品で、良質のたんぱく質、リンやカルシウム、鉄などのミネラル、またビタミン類などがバランスよく含まれています。
細胞膜やリポタンパクの重要な成分となるレシチンも含まれています。
高い栄養価をもつ卵ですが、LDL(悪玉コレステロール)値が高い人は医師の指導のもと、例えば食べる量を一日1個と制限する必要があります。
LDL値が正常な人は、血中コレステロール値を調整してくれますので、制限する必要はなく気にしないで食べられます。
卵のコレステロールは、ほとんどが卵黄に含まれ、卵白には少ししか含まれていません。
数値で見ると全卵(生)100gに420mg、卵黄(生)100gに1,400mg、卵白(生)100g中には1mgです。
また、卵はさまざまな加工食品の原材料として使われています。
ケーキ、プリン、カステラなどの菓子類やマヨネーズなどです。
このような食品を重複していっぱい摂るとコレステロールのとり過ぎにつながりかねないのでLDL値が高い人は気をつけたいですね。
こういったことを理解したうえで、栄養豊富な卵を上手に調理して食べたいものです。
コレステロールについてもう少し詳しく調べてみました。
コレステロールは脂肪の一種で体内にはもちろん、肉や卵などの食品にも含まれています。
コレステロールが必要以上に増えすぎると動脈硬化を起こす要因になり、それが原因で心筋梗塞や脳梗塞の原因物質となるため悪いイメージがありますが、コレステロールは人間の体には欠かせない物質のひとつなのです。
私たちの体内には、たくさんの脂質が存在しています。
その主なものとして、コレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の4つをあげることができます。
これらは血液中にも含まれているだけでなく、体を形づくる骨、筋肉、内臓、神経、皮膚などにも含まれています。
つまり、それらの組織は、何十兆個もの細胞によってつくられており、その細胞のひとつひとつは細胞膜に包まれていて、すべての細胞膜の材料になるのがコレステロールやリン脂質だからです。
コレステロールは人間の体を構成する働きがあるだけでなく、体の機能を調整する副腎皮質ホルモンや男性ホルモン、女性ホルモンなどの材料にもなっています。
コレステロールにはまだまだいろいろな働きがありますが。また、機会があれば掲載したいと思います。
最後にちょっとしたニュースを紹介しましょう。
人間ドック学会などが作る専門家委員会は4月4日、健診等での測定値・検査値について、現在の基準で正常とされている数値の範囲を、大幅に緩めるべきだとする調査結果を発表しました。およそ5万人のデータを解析し、正常とされる数値の範囲を調べたところ、血圧や中性脂肪、悪玉コレステロールなどの数値について、現在正常とされる数値に違いが見られたということです。
参考までに「健診基準値緩和案」を掲載します。文字通り基準値が緩和されていますね。
この数値だとホッとできる方もいることでしょう。
はたしてこの調査結果は、わたしたちにとって、プラスとなるかマイナスとなるか・・・・。
健診基準値緩和案 | ||||
---|---|---|---|---|
従来値 | 新基準 | |||
(男女共有) | 男性 | 女性 | ||
血圧 | 収縮期血圧 | 130未満 | 88~147 | |
拡張期血圧 | 85未満 | 51~94 | ||
肥満度(BMI) | 25未満 | 18.5~27.7 | 16.8~26.1 | |
肝機能 | 0~30 | 10~37 | 8~25 | |
総コレステロール | 140~199 | 151~254 | 30~44歳 | |
145~238 | ||||
45~64歳 | ||||
163~273 | ||||
65~80歳 | ||||
175~280 | ||||
LDLコレステロール (悪玉コレステロール) | 60~119 | 71~178 | 30~44歳 | |
61~152 | ||||
45~64歳 | ||||
73~183 | ||||
65~80歳 | ||||
84~190 |